激動で不確実性の高い時代。どのように荒波を乗り越え、現状を打破していけば良いのでしょうか。こんな時代だからこそ重要になるスキルのひとつが、「本質を問う力」です。
「なぜ」を突き詰める重要さ
立てた計画や目標、タスクが達成あるいは完了できないのであれば、「なぜ」をくり返して原因や理由の本質を把握する必要があります。感情ではなく、ロジックで。そして、厳しく詰めるのではなく、優しく把握することです。感情は逃げ道や言い訳にしかなりません。
「こういうものだから」「あの人はそういう人だから」と思考停止せず、常に「なぜ」をくり返すこと。くり返していくうちにやがて本質に到達し、本質以外のことを排除することができるようになります。「なぜ」をくり返すことは、ある意味では思考や計画、目標、タスクの断捨離なのです。なぜを10回ほどくり返せば、本質を知ることができるでしょう。
コア事業・コア業務に集中する
本質は「核(コア)」とも表現されます。物事に本質があるように、事業や業務にもコアとノンコアがあります。コア事業・コア業務に集中することは、利益率の向上や労働環境の改善にもつながるでしょう。
そのためには、まずは既存業務の棚卸をする必要があります。人手不足になると、すぐに新規採用を考えがちですが、
・今いる社員やスタッフだけで業務を行うことはできないのか
・無駄な業務をしていないか
・システムの導入などによって効率化、省人化できないか
を考えることが重要です。安易に採用すれば、固定費が上がることになります。
業務の棚卸を行った後は、だれにでもできる業務(ノンコア業務)であれば外注化(BPOを活用、BPO:ビジネス・プロセス・アウトソーシング)を検討しても良いでしょう。
BPOを活用することでできた社内のマンパワーを、顧客満足度の向上やセルアップやクロスセル、新規事業に充てることも可能です。顧客満足度を上げ、解約を減らし、紹介の連鎖を起こすことで、利益率の向上にもつながります。自社のコア事業・コア業務は何なのかを問い、そこに集中することで顧客満足度も社員満足度も上がるはずです。
変化の波は一気に起こす
変化を起こそうとするとき、「段階的に」「様子を見ながら少しずつ」という言葉を使いがちです。しかし、徐々に変化させていても顧客や世の中は待ってくれません。
どこかで急ブレーキを踏んだり、急ハンドルを切ったりすることを恐れてはいけないのです。変化を起こすなら一気に、と覚悟を決めた方が良いでしょう。世の中に凪はなく、変化の波は常に起こっていますから。