先行きの見えにくいVUCAの時代。改めて知っておきたいのが、物事の原理原則や普遍的な真理です。過去の偉人たちや数々の事業・会社を立ち上げ、成功させてきた創業経営者たちの言葉には、そんな原理原則と真理がたくさん含まれています。ベストセラー作家としての顔も持つ江上治の数々の著書のなかから、「江上治が改めて伝えたいメッセージ」として抜粋してお伝えします。
お金の知識を身につけて「お金の蛇口」を締める
近年、消費税の増税が行われましたが、消費税ほど残酷な増税はありません。累進課税とは違う、低所得者にとって影響が強くある税だからです。
しかし「税」となると、納付は国民の義務ですし徴収されるのはしょうがない、と思考停止になってしまっている人が、特に会社員の方に多いと感じます。
もちろん税を納めるのは国民の義務であることは間違いないのですが、税に武装するための「知識」も必要です。
税金にはいろいろと種類があり、状況によっては税金を軽減できる方法は結構あるのです。それは経営者や自営業者ならよく知っていることでもあります。
例えば会社員であれば、会社との雇用契約関係を業務委託等に変更するだけで、かなりの対策を施すことができます。税金や資産運用について、時折見直すことをおすすめしたい。
わかっているのは、これからこの国の税金が安くなることはあまり考えられないということ。だからお金の知識を身につけて、お金の蛇口をしっかり締めておきましょう。
それは「知っているか知らないかの差」だけなのですから。
ふるさと納税だけで良いのか?
税金の知識は、会社員の方にこそぜひ身につけてほしい知識です。会社員の方が行っている税金対策は、せいぜいふるさと納税ぐらいではないでしょうか?
雇用保険に入っている会社員として働くと、自動的に税金が引かれていくため、そのあたりが無頓着になっている人が多いように見受けられます。
実は儲けている経営者ほど、税金にはシビアで「税理士にすべてお任せ」ではなく、自分で勉強している人が多いのです。
会社員の方に知ってほしいのは、自分が払っている税金がどれほどの額かということと、もしもご自身が雇用ではなく業務委託など個人事業主や法人だったら、現状のどんなものが経費として計上できるか考えてみてください。
もちろん、納税は国民の義務であって、脱税しろなどと言うつもりは毛頭ありません。しかし私は、税金に関する知識の差であらゆる格差が生じていると感じてしまうのです。