先行きの見えにくいVUCAの時代。改めて知っておきたいのが、物事の原理原則や普遍的な真理です。過去の偉人たちや数々の事業・会社を立ち上げ、成功させてきた創業経営者たちの言葉には、そんな原理原則と真理がたくさん含まれています。ベストセラー作家としての顔も持つ江上治の数々の著書のなかから、「江上治が改めて伝えたいメッセージ」として抜粋してお伝えします。
目次
迷う暇があったら、目の前の仕事に全力を尽くす
ブレイクスルーするまでの道のりは長く苦しいものです。なかなか成果が出ないと、「こんな仕事に何の意味があるのか」と迷いが生ずることもあるでしょう。もっと楽な道があるのではと、他に目移りすることもあるかもしれません。迷う暇があったら、目の前の仕事に全力を尽くす。誰もがそうやって続けていくうちに、自分の強みに気づき、強みを伸ばしていくのです。
得意分野に一貫して時間と労力を投資する
守備範囲は広いけれども平凡な成績の人と、ある特定の分野で社内ナンバーワンの人とでは、後者の方が高い評価を得るのがビジネスの世界です。稼ぐ人は何かしら得意分野があり、その得意分野に一貫して時間と労力を投資することで、誰にも負けないくらい深い知識とノウハウを持っています。
徹底的な勉強が顧客の信頼と売上につながる
私も大手損害保険会社の営業マンだった当時、保険の約款を徹底的に勉強しました。約款まで読む保険営業マンは珍しいのですが、約款を勉強することで保険の仕組みや商品に詳しくなり、結果的に顧客の信頼と売上につながっていきました。
厳しい上司や口うるさい上司は徹底的に学べるチャンス
ビジネスの評価は他人がするものです。よく「自分はこれだけ頑張っています」と自己評価する人がいますが、これは稼げない人の典型です。努力が認められていないと感じるから、自己主張しようとするのでしょう。まわりに厳しい上司や、口うるさい上司がいるなら、逆に彼らから徹底的に学べるチャンスと思って、素直に耳を傾けてはどうでしょうか。
学んだことを3日以内に人に伝えてみる
私たちが日ごろから実践できるアウトプットとしては、学んだことを人に伝えてみるのもひとつです。セミナーや勉強会に参加したら、3日以内に人に伝えるようにします。人に伝えることで、自分の考えを整理し、知識を体系化することができます。人に教えることが一番の勉強といいますが、これはアウトプットによる知識の体系化を別の言い方で表現したものといえるでしょう。
異質なものや一流のものに触れる
自分がいまいる場所からさらに高みを目指すなら、普段と同じ行動をしていてはいけません。異質なものや一流のものに触れ、自分の感性を磨いたり、新たな視点を得ることが大切です。
優秀な人ほど、自分がいかに未熟かを実感する
一流のものに触れれば、優秀な人ほど、自分がいかに未熟でもっと成長しなくてはならないかを実感するといいます。そして、自分も一流なものにふさわしい人間になろうと努力します。
学びや気付きをアウトプットに結びつける
セミナーや勉強会に参加したあと、上司から感想を聞かれ「あー、よかったです」で終わってしまう人がいます。何がよかったのか、自分の仕事や業界でならどう生かせるのかを考えなければ、せっかく学んだことが無駄になってしまいます。そうならないためにも、ビジネスパーソンの場合は、学びや気付きをアウトプットに結びつけるような習慣が必要になってきます。
基本こそが、ビジネスで成功するための秘訣
優秀なスポーツ選手ほど、体力づくりや基礎トレーニングに手を抜かないことはよく耳にする話です。これはビジネスの世界でも同じです。目に見える成果を急ぐとつい基本をおろそかにしがちですが、この基本こそが、ビジネスで成功するための秘訣でもあるのです。
基本を大切にするのはとても地道な作業
基本を大切にするのはとても地道な作業です。しかし、基本さえ身につけておけば、たとえ仕事に行き詰ったとしても、基本に立ち返ることで自分の現在地と進むべき方向を確認することができます。基本という土台があるからこそ、次のステップへ進んだり、別の分野で応用することができるといってもいいでしょう。