地獄のビックモーター思考

おはようございます、江上治です。

「やりがい搾取」や「対応できないレベルの目標の押し付け」という言葉を耳にすることが増えた。会社員は、しばしば小さな組織の中で現実離れした目標を押し付けられ、日々疲弊している。「ビックモーター」や「パティシエ エス コヤマ」の事件が示すように、過剰な負担がもたらす結果は悲惨だ。目標を持つこと自体は意識の高さを象徴し、努力する姿は賞賛されがちだが、事実として、目標ばかりに追われる人生は辛いものだ。

私は以前から、目的を持たない人生や、ただ目標に追い立てられる生き方は疲弊するだけだと説いてきた。私たちは学校生活を通じて、お仕着せの目的観をクリアする訓練を受け、「主体的に目的を考える」習慣が身についていない。だからこそ、しばしば目的と目標、手段を混同してしまうことがある。目標達成に向けた努力は素晴らしいが、それだけでは真の充実感にはつながらない。

すべては「目的」から発想する「目的思考」の有無が、稼げるビジネス活動になるか、単なる労働にとどまるかの分岐点になる。目標は、ただの指標であり、その背後にある「何のためにそれを達成するのか」という目的を明確にすることが肝心だ。目的を基に目標を逆算し、それを達成するために必要な手段、期限を設定する。そしてそれを日々の行動に具体的に落とし込み、手帳に常備して常に目に触れるようにする。これが「目的思考」を支えるロードマップとなる。

目的を持ち、その目的に基づいて目標を立て、具体的な行動に落とし込むことこそが、50代の人生をより充実させる秘訣である。ただ目標に追われるだけの人生ではなく、自分自身の目的を意識し、それに向かって生きることで、疲弊ではなく充実を得ることができるのだ。会社や社会に振り回されるのではなく、自らの「目的」を起点に行動を組み立てることで、真の成功と幸福を手に入れよう。

目的思考についてはこちらでも詳しく解説しているので、改めて読んでみてほしい。
江上治が改めて伝えたいメッセージ #16
https://en-biz.jp/archives/497

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